冷戦5「台湾問題」

正式な中国政府は台湾へ逃亡



 太平洋戦争で日本が負けると、当時、日本の領土となっていた台湾は大陸の中華民国に返還されました。中華民国は国民党が支配していましたが、返還後の中国大陸では、国民党と共産党の内戦が激しくなってきていました。蒋介石率いる国民党は腐敗しきっていて、国民の支持を得られません。毛沢東率いる共産党の戦いに負け続けます。


 そして1949年12月、国民党が唯一支配を続けていた台湾に逃げ込みました。国民党との内戦に勝利した中国共産党は、1949年10月1日、毛沢東が北京の天安門から中華人民共和国の成立を宣言します。こうして中国共産党が支配する大陸の中華人民共和国と、支配地域が台湾だけになってしまった国民党の中華民国という対立の構図が誕生しました。


 その後、台湾に逃げ込んだ中華民国が毛沢東の攻撃を受けずに存続できたのは、朝鮮戦争の発生によります。1950年、朝鮮戦争が始まるとアメリカは第七艦隊を台湾海峡に派遣して、大陸の中国が台湾を攻撃しないようにけん制しはじめました。さらに、北朝鮮に肩入れする中国共産党に対抗して、翌年からアメリカは、台湾への経済、軍事援助をはじめました。


 朝鮮戦争の結果、アジアでも冷戦構造が確立し、社会主義・中国に対抗するため、アメリカは台湾を支援することになったのです。中国と台湾の対立は、冷戦構造に組み込まれました。朝鮮戦争が起きた結果、アメリカが台湾に肩入れし、台湾は中国共産党の攻撃を受けずに存続したのです。