中国人と贈り物とメンツ

贈り物は人間関係の潤滑油


中国では、春節の大型連休期間中の贈り物商戦が盛り上がりをみせる。


定番とされる商品券や高級酒といったものに加えて、高額の健康食品や茶などが人気を集めており、金の価格を上回る高級漢方薬も登場している。


中国では日本の歳暮や中元などと同様に、春節や秋の中秋節といった重要な節句の際、仕事の取引先や家族、親戚などへ贈り物をする習慣がある。中国の皇帝はその中心にあって、周縁の王国はみな中国に貢ぎ物を献上するのがならわしだった。当時、通商と外交は同義で、中国は受け取ったものより大きな贈り物を相手国に帰す雅量を示していた。

 

人脈が重視される中国社会では、こうした贈答が人間関係の“潤滑油”として果たす役割は大きく、近年の経済発展に伴い贈答品は高額化する傾向にある。お金のやりとりとはまた違う価値である。


内容は多種多様だ。春節の贈答品を紹介する中国の情報サイトをのぞくと、食品や家庭雑貨から始まり、衣類、化粧品、電気機器、貴金属などあらゆる商品が紹介されている。


とりわけ、最近の健康意識の高まりとともに贈答品として人気を高めつつあるのが健康食品だ。滋養強壮の効果があるとされる高級食材の「ツバメの巣」は今年、有害物質が検出されて売れ行きがいまひとつだが、「冬虫夏草」と称される漢方の高級生薬が注目されている。


「贈り物で重んじなければならないのは面子(メンツ)」-。景気に減速感がにじみ始めた中国経済だが、“面子”の消費押し上げ効果はまだまだ顕在であるようだ。