【作品解説】エリック・ホッファー「魂の錬金術」

生の哲学


概要


「魂の錬金術 全アフォリズム集」は、エリック・ホッファーのアフォリズム集「 the passionate state of mind and other aphorism」の全訳。ホッファーのアフォリズムは本書収録の475編ですべてである。


ホッファーは、まず精読した著作の重要な文章、自身の経験や観察をカードに書き写し、次に、それらについて思うところを日記に記す。そして、長い時間をかけて考えを成熟させ、文章を練って、50語から200語くらいで表現する。これがアフォリズムである。


アフォリズムができあがったら、そこでいったんそのテーマから離れ、次のテーマにとりかかる。その後、寝かせておいたアフォリズムを随時取り上げ、肉付けしてエセーにする。最後に、一連のエセーが完成したところで著作としてまとめるのである。


ホッファーがアフォリズムによって表現しようとしたのは、生きた哲学であった。

 

<アフォリズム>

●あらゆる激しい欲望は、基本的に別の人間になりたいという欲望であろう。それは、現実の自分とは似ても似つかぬ者になりたという欲望である。


●ある情熱から別の情熱への転移は、それがたとえまったく逆方向であろうと、困難ではない。罪人から聖者への変身は、好色家から禁欲主義者への変身に劣らず容易である。


●不信や裏切りを理由に物事を変える人間は、基本的に信心を必要とする人である。


●自分に合うもの、心の中のものにある程度共鳴する外界のものに出会ったときだけ、われわれは、強烈な印象をもつことができる。

 

●歴史は繰り返さない。ある時期の文学や芸術が他の時期に再現されないのと同様に、ひとつの時代が別の時代の事件を反復することはない。しかし、文学や芸術の誕生に有利な状況は何度も訪れる。そしてまた、社会の活力、停滞、安定、動揺などを促す要因も、繰り返し現れる。


目次


・情熱的な精神状態


・人間の条件について

 ・第1章 龍と悪魔のはざまで

 ・第2章 トラブルメーカー

 ・第3章 創造者たち

 ・第4章 予言者たち

 ・第5章 人間


補遺

 ・訳者あとがき

 ・索引

単行本: 227ページ

出版社: 作品社 (2003/02)

isbn-10: 4878935278

isbn-13: 978-4878935275

発売日: 2003/02

商品パッケージの寸法: 19.2 x 13.6 x 2.6 cm


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